無意味のような生き方

組込みエンジニアが怒りと無念をさえずるブログ。

防寒グッズの性能を確かめるために岩手に行く(2)

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3月29日。盛岡で朝を迎えた。スマホ音声認識で唯一使っているアラーム機能を駆使して、どうにか10時ギリギリに出発する。「チェックアウト」というしくみがなかったら、夕方までホテルから出れなかったと思う。ルールを守るのは苦手で、なくなれば良いのにと思うことが多いが、ルールによって行動できている部分も大きい。盛岡駅前で十分寒いので、防寒グッズはすでに着込んでホテルを出た。

 

今日はメインである本州一寒い地域「藪川」の岩洞湖に行く予定。昼にならないとバスも来ないようだったので、市内をブラブラすることにした。

 

七十七銀行

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長崎に十八銀行というのがある。数字に意味があるのだろうか。調べてみると、明治時代に1~153番まで設立された国立銀行の名残らしい。日本に8行(コウ)しかないらしいので、コツコツ集めたい。


盛岡歴史館。

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怖い。 人が誰もいなかった。平日の昼だということを思い出す。

 

途中、大きな本屋に寄っている間にバスに乗り過ごし、結局14時というド昼間にバスに乗った。盛岡駅でウロウロしている間に、半袖の女子を発見しており、たしかに体感はそこそこ暖かいのではないかと感じ始める。岩手まで来て、私は一体何だったのかとまたしても意味を失いかける。

 

杞憂だった。

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格が違いすぎる。東京では経験することがない雪の量。そして寒い!考えるまでもなく耐えられないという結論が出た。車も3台くらいしかないし、人も全然いない。

 

 防寒グッズは以下を身に着けていた。

 

【感想】 

・結局、手、首、顔が寒い。つまり、防寒グッズの性能にかかわらず、露出している部分が結局一番寒い。むき出しの部分に注意が向くので、防寒グッズの箇所の性能がよくわからない。

・ただ、盛岡駅など、手や顔が耐えれるレベルの寒さの箇所では電熱ベストに効果がある。電熱ベストを着ている時は何も感じないが、着ずに外に出るとやはり寒さを感じる。

・たった1枚のダウンだが、脱ぐのがしんどい。室内ではコートとダウン2枚の上着を脱いだり着たりする必要がある。これが意外としんどい。

・モバイルバッテリーが重すぎるしポケットに入らない。日常で使うには覚悟のハードルが高すぎる。寒さを凌ぐために、他の不快なこと(服が重い)に耐えなければならないのは本末転倒である。「耐えない」ことが目的なのに。

・これ以外にも電熱ベストを持っていったが、これが一番良かった。暖かくなるスピードが早い気がするし、熱を放出しなくても暖かい(元も子もない。)

・寒い地域では「断熱」の方が圧倒的に大事。一部を暖めるよりも、オールコーティングされている方が大事。周辺の家も、暖房はそこまで効いていなかったが、耐寒構造のおかげで寒くなかった。

 

上のメモを書いたところで、帰りのバスを調べた。田舎とはいえ、30分に1本くらいはあるだろうと思っていた。次のバスは1時間40以上先の17時16分。このままだとすぐ死ぬので隣の食事処に入った。すでに注文は終わっているとの事だったが、事情を伝えると、17時まで誰もない店の中で休憩させてもらえた。

 

おばさんA「今日はワカサギ釣り?」

僕「いや、そういうわけじゃないです」

おばさんB「釣りしないのに来たの?」

僕「はい、ただ寒い所に行きたくて」

 

40分ばかり一緒にいたけれど、異邦人感がぬぐえず、最後まで固まった空気がほぐれることはなかった。その代わり、帰りの新幹線代14500円が無事溶けたのでした。おしまい。